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扇山・御春山

扇山から望む富士山

扇山から望む富士山

扇山は、ハイキングコースが整備され、登山口までバスを利用すれば、いっそう容易に登頂することができます。

御春山は、扇山、権現山稜、大野貯水池を見渡す絶好の展望台です。

バス停 富士急山梨バス: 鳥沢駅前 → 山谷 登山口

地図 地理院地図: 扇山 , 御春山

天気 扇山の天気: 大月市 , 扇山 , 鳥沢駅 , 四方津駅

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コース & タイム 鉄道駅 鳥沢駅 バス停 7:50 == 7:57 山谷 8:04 --- 8:27 水道施設 8:30 --- 9:27 ハイキング道合流点 9:27 --- 9:43 大久保のコル 9:44 --- 9:51 扇山 10:12 --- 10:26 山谷分岐 10:26 --- 10:36 犬目宿分岐 10:36 --- 10:41 犬目丸 10:47 --- 11:16 金比羅社(わきに道祖神) 11:18 --- 11:43 金比羅神社 12:02 --- 12:07 新田下 12:14 --- 12:38 談合坂集落上の入口 12:38 --- 12:50 談合坂入口バス停 12:52 --- 12:56 大野貯水池(談合川流入点) 12:56 --- 13:17 大野ダム 13:22 --- 13:28 東屋 13:33 --- 14:01 御春山 14:13 --- 14:35 大野ダム 14:43 --- 15:13 四方津駅 鉄道駅
※歩行時間には道草と写真撮影の時間が含まれています。
扇山 おうぎやま:標高 1138m、おはんなやま:標高 464m 単独 2017年4月13日 全 7時間9分 満足度:❀❀❀ ホネオレ度:❢❢

4月13日(木)扇山と御春山とを歩いてきました。扇山のヤマツツジは一部で咲き始めていたものの、全体ではまだまだ先という感じ。大野貯水池の桜は満開ながら、つぼみがたくさんありました。桜吹雪はおそらく来週半ば以降でしょうか。御春山ではシュンラン、イカリソウ、アオダイショウの子供などに出遭いました。

段落見出し 鳥沢駅からバスで山谷へ

三年ぶりに訪れた鳥沢駅。プラットフォームの極端に狭い階段は従来のままでしたが、駅舎は大きく変わっていました。観ようによっては美しいとも言える、ガラスと金属とプラスチックの箱。自然素材でできていた旧い駅舎の、せめて面影くらいはどこかに残しておいてほしかったと思いますが、やがてこの新駅舎にも目が馴染んで行くのでしょうか。トイレも廃止されたので、今後はできるだけ電車内で済ませておきましょう。

駅を出て、バス乗り場をキョロキョロと探しましたが、見当たらないので、国道に出てみると、向かい側にバス停がありました。富士急山梨バスのバス停標識が、現在のものになってから何年が経つのでしょうか。こちらはすでにすっかりお馴染みになりました。平日の朝7時46分、一本だけある山谷(さんや)行きの時刻を、一応確認します。土休日は、9時00分に梨の木平行きがあり、「ハ」の字が付いていました。ハイキングバスの意で、8月は運休、片道運行です。

山谷行きは、5分ほど遅れて来ました。乗り込むと、何と、乗客は私だけ。バスは途中から狭い道に突っ込むように入り、急坂をぐんぐん登って行きます。ハイカーは時間とエネルギーを節約できますが、これは燃料がもったいない。終点の山谷で私を下ろすと、バスはすぐに引き返して行きました。運行時刻から見て、通勤通学客を拾うためのバスかも知れません。でも帰宅用の便はないし、よく分かりません。山谷バス停からは、きれいな富士山を望めました。

段落見出し ヤマツツジの登山路

山谷から、梨の木平方面に向かいます。天気は上々。山麓の畑地は耕され、桜や桃の花が、あちらこちらで咲いていました。歩き始めるとすぐ道標があり、右に扇山の登山路を分けます。でも今回はもっと先の、ヤマツツジのルートを目指します。左手前方に白い富士山。前景は白やピンクの枝垂れ桃。のどかさそのもののような山里風景を楽しみつつ、ゆるやかに上って行きました。5~600mほど歩くと鳥沢駅への近道を左に分け、私の道は右に折れて、北上します。

ヤマツツジのルートの取り付きにあるはずの、水道施設を探しながら行きます。あ、ここかな、と思った小さな施設は、富士見保育園の跡地でした。そろそろ梨の木平に着くのでは?と思い始めたころ、道の前方に左向き矢印の赤い看板が見え、その右手の角地に立派な水道施設がありました。ここから林道が東に延びています。その起点のような位置に(つつじ群生地入口)と書かれた道標が、ひっそりと立っていました。

登り始めは杉や松の針葉樹林帯でした。ヤブや叢はなし。歩きやすい登山道は、爽やかな森林浴の気分。振り返ると、樹間に富士山とゴルフ場が見えました。足下には菫色のすみれ。目の高さでは、つつじが開花の準備中。見頃は半月以上先になるでしょうか。黄色い花は、アブラチャンとキブシ。道がジグザグでないので、傾斜が急です。下る場合は注意しましょう。そしてヤマツツジの群生地が出現。まだつぼみも膨らんでいませんが、花期はさぞ華やかなことでしょう。

段落見出し 秀麗富嶽十二景

水道施設から1時間ほどで、梨の木平からの登山道に合わさりました。それから大きなジグザグを折り返すこと十数回で、大久保のコルに到着。ここは百蔵山への縦走路です。もうきつい登りはありません。右折して扇山頂に向かいます。北面はコナラ林、南面はカラマツ林。足取り軽く縦走路を進み、広々とした山頂に達しました。先客は六名のご婦人方。それぞれに富士山を眺めたり、スマホを向けたりしています。今回は、まずまず「秀麗」な姿の富士山を望めました。

「山と高原地図」によると、梨の木平から登っても、水道施設から登っても、1時間20分。これは、高尾山口駅から高尾山頂まで登るのとほぼ同じ所要時間で、扇山は首都圏から手軽に登れる山の一つです。でも、山頂に寺社や売店などの人工施設がなく、自然を満喫したい人々には、より高い満足感を得られる山ではないでしょうか。なお、同地図では下りが50分となっていますが、これは疑問です。1時間5分くらいが妥当ではないでしょうか。

扇山の山頂は、広々としています。初めて来たのは2009年6月初めでしたが、ハエがあまりに多くて、早々に退散しました。大きな山頂標に、「自分で作ったゴミは、自分で持ち帰りましょう」と書いてあります。今、山頂にゴミは見当たりませんが、来月辺りはどうでしょうか。桃太郎(百蔵山)に似合う、きれいな扇であって欲しく思います。眺望は、北面から北西面にかけて、権現山稜や小金沢連嶺を、樹木を透かして何とか望めます。

段落見出し プチ桃源郷へ

御春山にも行きたいので、早めに山頂を辞しました。大野貯水池に向かう東稜は概してなだらかで、軽快に下れます。山谷ルートの分岐、犬目ルートの分岐を経て、犬目丸(870m+)に至りました。ここはちょっとした展望地で、富士山、大野貯水池、南方の山々を望めます。この峰ではルリタテハが縄張りを守っていました。さらに東へランランと歩き続けます。萩ノ丸(794m)を巻き、南東に延びる尾根を下って、見晴らしの好い金比羅神社(奥宮)に至りました。

金比羅神社は、小さな赤い社だけになっていました。激しく傾き、妖怪ムードを醸していた古い鳥居は、すでに撤去されています。美しいヤマザクラを見上げ、大野貯水池と周辺の山々を望むと、小学四年生の時に卒業式で歌った「♪ 四方の山々かすみつつ、花咲く春の帰り来ぬ ♪」という歌がよみがえって来ました。日当たりのよい斜面には、タチツボスミレ、フデリンドウなど、小さな草花たちの顔。いつの間にか年老いた(?)私の童心を喜ばせてくれました。

新田(しんでん)集落に下りてきました。その最上部に金比羅神社(下社)があります。門前には初々しい白やピンクの桃の花、鮮やかな黄色のレンギョウ、社の上に目いっぱい咲きほこる大きな桜など、彩も豊かに、まさに春爛漫。どこに腰を下ろそうか、迷いました。花園に植え込まれた白いスノーフレークが目に入ったので、その可憐な花の前に座って昼食にします。すてきな場所なのに、誰もいません。どこからか正午のメロディーが流れてきました。

段落見出し より大きな桃源郷へ

酔いしれそうな花園を発ち、引き続き大野貯水池に向かいます。新田集落を貫く道路を横断し、「新田下」のバス停に下りると、すばらしい桜並木と庭園がありました。花木や球根草、宿根草など、花も色々、相当な想いを持って造られた庭のようです。入口の石碑に「不老〇」と彫ってありますが、何という名の庭園でしょうか? しばらく花を鑑賞した後、道端に立つ「上リサービスエリヤ、四方津駅ニイタル」と書かれた古い道標に従い、斜めの小路を下りて行きました。

この小路からは、さらに大きな花木園を間近に望めました。花木の大部分はピンクと白の花桃(ハナモモ)。果樹の桃のように花の数を制限していないので、びっしりと華やかに咲いています。アクセントには黄色のレンギョウ。周辺には、まだ花のない多くの若木が植えられていますが、この辺りを大きな花園にするのかも知れません。この桃源郷(?)は、大野ダムからも、萩ノ丸の中腹あたりに、そこだけ絵の具を塗ったように望めました。

中央道に架かる仲原橋を渡り、左折してほどなく、談合坂集落に入ります。集落を貫く真っ直ぐな坂道がありますが、これが談合坂でしょうか? 地図に「談合坂」という地名はありますが、「談合」という地名がないことを見ると、談合坂は集落の名のようです。集落を抜けて、談合川に沿う道を下って行くと、広い車道に出ました。「談合坂入口」というバス停があり、太田上⇔本町三丁目(上野原市街)を往復するバスが、毎日1便だけ運行されています。

段落見出し 大野ダムから御春山へ

大野貯水池に向かって5分ほど行くと、南米沢(なめざわ)への分岐点がありました。この道を南に進むと御春山への近道ですが、きょうは桜並木の下を歩きたいので、貯水池の北岸を回ります。桜並木はほぼ満開(およそ八分咲き以上)でしたが、小さなつぼみがとてもたくさんありました。おそらく来週半ば以降、すてきな花吹雪になるのではないかと思います。

6年前に廃校になった大目(おおめ)小学校の、古びた看板がありました。明治初期に大野村と犬目村が合併して大目村ができ、昭和初期に大野小と犬目小が統合して大目小となったそうです。私の通った小学校も、私が卒業してわずか8年後に隣接地区の小学校との統合で、廃校になりました。今は校舎のあった山の姿だけが残っています。大目小の卒業生たちにとっては、毎年咲くこの桜並木が、六年間の思い出と深く結びついているに違いありません。

大野ダムの南端まで歩きます。桜並木の坂道を上ってすぐの東屋でお茶にしました。ここで大野ダムを俯瞰できます。御春山はその先30分ほどですが、春の花を求めて目で沿道をスキャンしながら登って行きました。イカリソウのとても小さな花が咲いていましたが、ピントが合わず撮影は断念。地面に両肘をついてシュンランを撮影していたら、すぐ近くでガサガサとヘビが動く音がしました。ドキ! 一瞬、マムシかと思いましたが、よく見るとアオダイショウの子供でした。

段落見出し 御春山から四方津駅へ

御春山は低山ながら、好展望の山です。まず大野ダムから湖水を前景に扇山や権現山稜を望み、さらに御春山に登って鳥になったような気分でまた展望を楽しめる、魅力的なハイキングコースが整備されています。もっと多くの人々に登られてもよいように思いますが、ハイキングの対象として、まだ歴史が浅いのでしょう。地理院地図では無名です。大野ダムへのバスの便もよくありません。でも行けば、きっと得した気分になれるでしょう。

大野ダムから四方津駅まで、テクテク30分の道程です。仲良しの山友と歩けば、あっという間でしょうが、独り歩きなので、長く感じました。ほどよく疲れてゴールインした四方津駅。まだ古い木造の駅舎が使われています。軒下にツバメが巣をかけ、子育てをしていました。将来、たとえ駅舎が改築されても、ツバメがやって来れるような駅であってほしく思います。もちろん、落とし物対策は、ちゃんとして。

木の葉ライン

↓ 紙芝居



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