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ヤマツツジ咲く、草戸山 2017

小松ハイキングコース

小松ハイキングコース

相模原市の川尻八幡宮から小松ハイキングコースを経て、空の広々とした城山湖へと、緩やかな里山歩きを楽しむことができます。

草戸山から高尾山口駅、または高尾駅にかけて、高尾山域としては比較的静かな低山ハイクを楽しむことができます。

バス停 神奈中バス: 橋本駅北口 → 城山総合事務所入口 登山口

地図 地理院地図: 草戸山

天気 城山湖の天気: 相模原市緑区 , 津久井湖 , 八王子市

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コース & タイム 鉄道駅 橋本駅 バス停 8:00 == 8:14 城山総合事務所入口 8:15 --- 8:30 川尻八幡宮 8:38 --- 8:42 城山かたくりの里駐車場 9:00 --- 9:38 評議所 9:53 --- 10:05 城山湖コミュニティ広場 10:10 --- 10:21 本沢ダム堤頂 10:30 --- 10:40 はなさき休憩所 10:48 --- 11:00 草戸山頂(松見平休憩所) 11:41 --- 11:52 草戸峠 11:55 --- 13:02 四辻 13:08 --- 13:21 高尾山口駅(解散)鉄道駅 == 京王片倉駅 --- 片倉城跡公園 --- JR片倉駅 鉄道駅
※歩行時間には小休止と写真撮影の時間が含まれています。
草戸山 くさどやま(くさとやま):標高 364m グループ  2017.4.29 全5時間 6分 満足度:❀❀❀ ホネオレ度:

4月29日(祝)、ゴールデンウイークの初日、山の友に誘われて、草戸山に行ってきました。しばらく山歩きから遠ざかっていた人々も参加できるようにと、足腰にあまり負担をかけないコース取りです。前半は、新緑の萌え出る里山の道、小松ハイキングコースで楽しく足慣らし。体に潤滑油が回った後半は、軽いアップダウンが連続する東高尾山稜で心肺を活性化。いずれでも、元気色に咲いたヤマツツジに励まされながら、全員元気よく完歩しました。

段落見出し 小松ハイキングコースへ

この日は朝から晴天でしたが、午後は天候の急変に注意、という予報が出ていました。早めに下山できるよう、橋本駅での集合時刻が1時間繰り上げに。8時0分発の三ケ木行きに乗車し、城山総合事務所入口で下車します。歩道橋の上から、津久井城山を望めました。この城山こそ、(旧)城山町の名の由来で、さらに城山ダムや城山湖にその名が受け継がれたのでしょう。ただし、城山ダムが堰き止めているのは津久井湖、本沢ダムが堰き止めているのが城山湖です。

グループに女性がいるときは、トイレの場所を考えておかねばなりません。コンビニを探すのを忘れたので、川尻八幡宮のトイレを借りました。鳥居わきに立つ樹齢500年以上とされるウラジロカシの巨樹ほどではありませんが、かなり歴史のあるトイレだと思います。昭和レトロを喜べる方にはお奨め。次は、城山カタクリの里前の駐車場で、準備運動をしました。今年度はすでに閉園したので、車はありません。境川の支流沿い、谷戸風の里山風景を、皆さん喜んでいます。

低い尾根の小松ハイキングコースに、横道から入ります。左右に樹木や竹が繁って、眺望はありません。草木、花、虫などを楽しみながら歩きましょう。木漏れ日もきれいです。小松城跡は、私たちには何が何だか分からないのでパス。午後には雷雨があるかもしれないので、道草もできるだけ慎みます。ヤマツツジは、赤い花色の濃い木や薄い木など、個体差を見せて咲いていました。ハナイカダは、雌木と雄木とがあります。ウワミズザクラの花は、白いブラシみたいです。

段落見出し 城山湖の光

評議原に到着しました。モミジのまぶしい新緑が歓声を誘います。ここは、かつて武士たちが評議を行った場所とされています。私たちもベンチに腰を下ろし、お茶とお菓子を取り出して、談議に入りました。紅葉の季節は、今よりもまた美しくなるに違いありません。春は花見、秋は紅葉狩り。武士たちも「評議」にかこつけて、林間に酒を暖めたり(林間暖酒焼紅葉)したかもしれません。小松ハイキングコース中では、唯一と言ってもよい広場です。

尾根道の終点に金比羅神社の石段があります。私たちは向かって左の梅林を通り抜け、城山湖コミュニティ広場に行きました。ここにはきれいなトイレがあります。野球のユニフォーム姿の少年たちがやって来ました。溌剌とした声、きびきびとした動作。私たちには、もはやとても真似できません。球技に必要な瞬発力が衰えたからです。その点、持久力が決め手の山歩きは、私たちに適したスポーツと言えるでしょう。自然を相手に、心身ともにみずみずしく生きましょう。

城山湖に向かいます。金比羅神社と航空神社はパス。ダム入口の門から入りますが、門限があります。すぐに、本沢(ほんざわ)ダムが見えてきました。今、斜面の緑がとてもきれいです。城山湖を背景に記念撮影。開放感を楽しみながら、堤頂を歩いて余水吐まで行くと、大きなコイが数匹泳いでいました。ここから眺める城山湖は、光の演出が楽しみです。階段を上り「はなさき休憩所」で小休止。次は正念場の百階段へ。瞬発力はなくても、鈍発力(?)で突破できます。

段落見出し 草戸山の風

草戸山の頂上、松見平休憩所に先客はわずかしかいませんでした。「ここは穴場だね」などと言いながら、腰を下ろして昼食にします。ところが、それから大小のパーティーが続々とやって来ました。草戸山は人気の山です。山頂標は3本あり、最も古いものは、365mを消して364mとなっています。少し古い山頂標と、最新のものは364mです。標高が365mだと思われていた時代には、「一年山」というニックネームもあり、忘年会山行などに人気があったと聞きます。

休憩所の展望台に上がると、辛うじて城山湖の湖水を望めました。往時の事は知りませんが、現在は草よりも木が生い茂り、展望の山ではありません。むしろ、山野草を探す楽しみがあります。今回は、キンランとギンランを見せてあげようと思って来たのですが、グループ登山にあって、一人だけ花を探すのはなかなか難しいものだと、改めて思いました。逆に花探しの上手な人ばかりのグループなら、鵜の目鷹の目の複眼で、すごい力を発揮するでしょう。

気温が上昇しましたが、展望台には心地よい微風がありました。しばしば空を見上げ、積乱雲が出ていないか、黒雲が近づいていないか、確認します。今の草戸山は快適そのもの。よいときに、よい場所で、よい友たちと過ごす時間は、最高です。けれどもきょうの気象情報では、あまり長居ができません。温泉に浸かって、またゆっくりしましょう、ということでテーブルの上を片付け、後半の東高尾山稜に踏み出しました。高尾山口駅まで、1時間半の予定です。

段落見出し ほどよい汗かき、東高尾

正味10分ほどで草戸峠に到着。北西に展望があり、高尾山を望めます。深い愛着のある高尾山ですが、その姿をイメージすることは、なかなかできません。遠くから望む山ではなく、中に飛び込んで味わう山、それが高尾山なのでしょう。ところで東高尾山稜は、ちょっと登って、ちょっと下って、またちょっと登って ... の繰り返し。そのたびに筋肉の使い方が変わるので、足に疲れが溜まりにくいと思います。ヤマツツジも点々と咲いていて、見る者を励ましてくれました。

ある場所で、何本もの樹皮がはがされ、「高尾駅へ→」と落書きされていました。過去に一旦消されたことがあるのですが、さらに深く樹皮が剝がされて、同じ落書きが復活しています。これにつられて進めば、どこへ行くのでしょうか。友たちから「山に悪い人はいない、というのはウソだ」とか、「親切心で書いたのかも」とか、「木の皮を剥がす人がいい人であるはずがない」などの意見が続出。私が気付いただけで、2か所に同様の落書きがありました。

四辻が近づいた頃、見上げると北の空が暗くなっていました。もう駅は遠くありません。最後に民家のわきをすれすれに通り抜けて、車道に下り立ちました。クールなネーミングのTAKAO 599ミュージアムの外観だけを眺めます。こうして天気の好いうちに高尾山口駅に到着しました。全員無事に歩き通すことができて、めでたし、めでたし。とても楽しい一日になりました。解散後、希望者は駅隣接のお風呂に。私は片倉城跡公園に立ち寄り、季節の花を訪ねました。

木の葉ライン

↓ 紙芝居



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