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峰~鉢岡山~石砂山

石砂山のギフチョウ

石砂山のギフチョウ

1年に1度、春の訪れとともに姿を現わすギフチョウ。神奈川県で最も確実にギフチョウを見られる石砂山の生息地でも、ギフチョウの保護のため、その採集(成虫・蛹・幼虫・卵)は禁じられています。また他所産の蝶を放つことも厳禁です。

石砂山西峰から北方の相模湖藤野霊園方面に続く尾根ルートは、一般登山道ではありません。地形図と地形との照合をこまめに行い、現在地を確認しましょう。

バス停 神奈中バス: 藤野駅 ← やまなみ温泉入口 登山口

地図 地理院地図: 鉢岡山 , 石砂山 , ヤマレコ

天気 石砂山の天気: 相模原市緑区 , 牧野

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コース & タイム 鉄道駅 藤野駅 バス停 6:18 --- 6:39 日連金剛山登山口 6:39 --- 7:07 日連金剛山 7:11 --- 7:16 峰 7:24 --- 7:35 杉峠 7:36 --- 7:38 新和田分岐 7:40 --- 8:03 鉢岡山 8:43 --- 9:18 大石神社 9:19 --- 9:21 篠原の里駐車場 9:21 --- 9:40 山麓にて蝶の撮影 10:02 --- 10:05 石砂山入口 10:06 --- 11:13 石砂山 11:37 --- 11:48 石砂山西峰 11:58 --- 12:30 川上ドッケ 12:43 --- 13:05 415.6m三角点峰 13:05 --- 13:29 白い手すりの階段(県道517号) 13:31 --- 14:06 やまなみ温泉入口 バス停 14:18 == 14:28 藤野駅 鉄道駅
※歩行時間には道草と写真撮影の時間が多く含まれています。
鉢岡山、石砂山 はちおうかやま:標高 460m、いしざれやま:標高 578m 単独 2021年3月24日 全7時間48分  満足度:❀❀❀❀ ホネオレ度:❢❢

3月24日(水)、ギフチョウを見ることを主目的として、石砂山に行ってきました。3年ぶり、3度目です。ただ、石砂山だけでは山歩きとして物足りないので、日連金剛山と、まだ未踏だった鉢岡山を加えた縦走プランとしました。結果、ギフチョウは色彩の鮮やかな個体を十分に見られました。ただ、花木や果樹の花が乏しく、地面にとまったギフチョウばかりを撮影するしかなかったのが少し残念。一方、山麓でスギタニルリシジミ数頭を見ることができました。

段落見出し藤野駅から日連金剛山へ

石砂山にギフチョウを見に行くのは、これが3回めです。1回めは8年前の2013年4月、鮮やかなミツバツツジの花が満開でした。交尾態も見られたので、時機は良かったのでしょう。2回めは3年前の2018年4月9日、翅のスレた個体ばかりでした。翅の色は褪せて、黄色の部分は白っぽくなり、後翅の縁の橙色部分は薄黄色。その代わり、カンアオイに産み付けられた真珠のような卵を多数見ることができました。そして今回ですが、行くのが少し早すぎたかも知れません。

藤野駅の改札を出ると、2分後にやまなみ温泉行きのバスが出るところでした。このバスに乗って金剛山、あるいは赤沢まで行くこともできますが、乗りません。歩きながら、秋山川の彼方に丹沢の山なみを眺め、相模川の彼方に滝子山、扇山、権現山を眺めるのを楽しみにしてきたからです。果たして、日連大橋に向かう坂道でも、日連大橋の上からも、たなびく雲の上に浮かぶ、絵のような山々を望むことができました。きょうは幸先もよく、素敵な日になりそうです。

藤野駅の付近に、金剛山が三座あります。これから登る日連金剛山、秋山川を挟んで名倉金剛山、県境を挟んで鶴島金剛山の三座です。それぞれを他と区別するために〇〇金剛山と呼びますが、正式名はいずれも「金剛山」です。さて、藤野駅から20分ほどで、日連金剛山の登山口に到着しました。赤い鳥居が立っていて、すぐ近くには金剛山バス停もあります。さっそく登っていくと、ヒトリシズカを見つけました。あちらこちらにモミジイチゴの花も咲いています。

段落見出し日連金剛山~峰~鉢岡山

時間は十分にあるので、丁目石を数えながらゆっくりと登りました。十六丁目で笹尾根方面に展望があります。十八丁目で山頂(410m)に到着しました。展望はありません。先回(2015年10月)に来たときは、社の後ろに金剛力士像のような木が立っていましたが、腰のあたりで切られて、下半身だけみたいになっていました。訪問者カウンターをポチッと押すと、もうすることがありません。展望のある、峰(という名の423m峰)に行きましょう。ここから5分ほどの距離です。

「峰」に来ました。「峯」とも書かれ、「峰山」とも呼ばれます。景観伐採に依るのだと思いますが、期待どおりのすばらしい展望がありました。どんな山々が見えるかは、写真をご覧ください。その中で、真っ白な富士山の頂に、キリッと立つ剣ヶ峰が印象的でした。「峰」は日連金剛山とセットで楽しむためにあると言ってもいいくらいです。次は一旦下って、杉峠。五差路の杉峠に立つ道標は、スッキリと改良されていました。でも、目指す鉢岡山の名がありません。

日連金剛山または峰から下ってきた場合、鋭角に右折して続く道が、鉢岡山への道です。幅広の平坦な道で、小さな荷車なら通れるかも知れません。この道をわずか2~3分歩くと、前方に乗用車が半分見え、カーブを右に回ると大きく視界が開けました。息をのむパノラマ、足が止まります。山なみの中央に、ひときわ存在感のある大室山。富士山も頭の先だけ見えます。ふと気が付くと、傍らに新和田と赤沢バス停を指す道標がありました。ここは新和田分岐(新和田峠)です。

段落見出し鉢岡山の困惑

なおも幅広の道を進んでいくと、都留線183号の送電鉄塔があり、さらに5分ほど行くと、縦長の小屋の立つ小峰がありました。好奇心で登ってみたのですが、山名標の類は全く無し。元の道に戻り、なおも進むと、左の斜面に白いライトバンが捨ててありました。何故ここに車が?と思います。その先、北丹沢の展望がある辺りから普通の山道になり、勾配も増しました。道わきにタチツボスミレやクマザサが見られます。新和田分岐から20分ほどで鉢岡山頂に至りました。

遠く各方面からよく見える鉢岡山ですが、鉢岡山頂は展望が好くありませんでした。「鉢岡山烽火台跡」と書かれた標柱が立っています。遠方から見える高いアンテナは、相模原市防災無線の中継局のもの。昔は烽火(のろし)で、今は電波で遠方と通信できる、見通しの好い鉢岡山だということになります。もし重要な施設がなければ、景観伐採をして、ハイキングの名山にすることもできたでしょう。それでも藤野十五名山の一座です。ここで遅い朝食を取りました。

ところで、困ったことに鉢岡山からの下山路が分かりません。地理院地図には実線の道と破線の道がいくつか描かれていますが、ここに至るまで、それらしい道は見当たりませんでした。見逃したのかもしれないと思い、しばらく道探しをしたものの、見つかりません。あきらめて、携帯の機内モードを解除し、ヤマレコで「みんなの足跡」を表示させると、山頂直下から南の尾根に足跡が濃くなっていました。ここは文明の利器と、強い電波とがあったおかげで助かりました。

段落見出し鉢岡山から篠原の里へ

鉢岡山の南尾根は、急激な下りでした。でも踏み跡があるし、立木も多いので安心です。標高400mあたりで尾根が左右に分岐しますが、「みんなの足跡」に従って、迷わず右へ。我ながらこの方法は安直すぎると思いました。携帯が使えなくなれば、アウトだからです。でもすこぶる便利。やがて右手から車道が接近しました。車道に下りようかとも思いましたが、「みんなの足跡」に従って山道を進んだら、最後は悪路になりました。早めに車道に下りるのが吉です。

最後だけ少し難儀しましたが、カーブミラーの後ろで車道に下り立ちました。そのまま車道を下っていくと、県道に接続し、デマンド交通の車と行き違いました。デマンド交通は予約制ですが、安く利用できます。その「釜の沢」停留所のすぐ先で右折すると、大きな石砂山が現れました。もうすぐです。軽快な足どりで、篠原川を越え、大石神社を右に見て、中村橋を渡り、東海自然歩道に入りました。有料駐車場から出てくるハイカーの姿が見られます。

篠原の里に入り、そのまま東海自然歩道を進みます。やがて石砂山入口の木橋が見えてきましたが、まず先に蝶の観察スポットに行きましょう。ギフチョウがいるかも知れません。そこに行くと、カメラマンが大勢来ていました。ところが、ギフチョウが姿を見せないので、皆さん、スギタニルリシジミやミヤマセセリを撮影しています。私もしばらくギフチョウを探しましたが、すでに午前10時。長く待つのは嫌いなので、ここはあきらめて、石砂山に登ることにしました。

段落見出しお~い、ギフチョウ

登り始めのやや暗い樹林帯を抜け、光に満ちた落葉樹林帯に入ると、黄色の蝶が登山道を越えて飛ぶのが見えました。いよいよこれからです。なおも登っていくと、登山道沿いに低く飛ぶギフチョウも見られるようになりました。蝶が地面にとまるのを待ちます。待って、待って、とまるのを確認したら、目を離さず、そっと接近。そして逃げられる。これの繰り返しです。登山道を行ったり来たりしながら、何とか10ショットほど撮ることができました。

ギフチョウの翅は、赤、橙、黄、青、黒から成ります。まぶしい太陽光を浴びると鱗粉が輝き、美しい光彩を見せてくれます。できれば花で吸蜜するギフチョウを撮りたいところですが、きょうは難しそう。最期の望みを託して、山頂に向かいました。アゲハチョウ科やタテハチョウ科のオスは、峰の頂に集まる傾向があります。急階段を登って石砂山頂に着くと、さっそくギフチョウが目に入りました。他に、ヒオドシチョウ、アゲハ、ミヤマセセリなども飛んでいます。

山頂にいた人々は、もう撮影には満足したのか、のんびりと蝶を眺めたり、食事をしていました。キブシの花で吸蜜するギフチョウもいましたが、残念なことにそこはヤブの中。山頂広場では、ヒオドシチョウのスクランブル発進でギフチョウが追い払われたりもしています。ところが、どの蝶も人への警戒心は低いようで、撮影するなら山頂広場がお奨めです。私は通常の登山モードに戻り、すみれと丹沢と山頂標を撮影すると、腰を下ろして昼食にしました。

段落見出し石砂山西峰~川上ドッケ~やまなみ温泉入口

石砂山主峰を辞し、石砂山西峰(572m)に向かいました。両峰の鞍部で東海自然歩道と別れます。もう道標は2度と目にしません。西峰頂上で、私とは逆方向から登ってきた男性と出会いました。西峰の北尾根を登るのは、さぞ骨が折れたことでしょう。私はその北尾根を下っていきましたが、急斜面に堆積した落ち葉で、足元がはなはだ不安定。転ばないように神経を使いました。標高差にして120mほど下ると鞍部に至り、以後は落ち葉のない尾根道をしっかりと歩けました。

川上ドッケでは、中間体操をしました。準備運動と同じですが、山上で行う体操です。この先、やまなみ温泉入口までのルートは、先回、3年前に歩いているので、記憶力テストのように歩きました。先回は2度道を間違えましたが、今回は間違えません。携帯のヤマレコアプリも心強いお守りです。415.6mの三等三角点を通過し、順調に白い手すりの階段に至りました。以後はバスに合わせて時間調整をしながら、県道517号をテクテク、やまなみ温泉入口まで歩きました。

今回も無事に下山できて感謝です。なお、鉢岡山の読みは、藤野観光協会のウェブサイトにある藤野15名山の記述に倣いました。

木の葉ライン

↓ 紙芝居



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