この日、赤ちゃんを抱いた夫婦が多く、下社本殿前には長い行列ができていました。
神奈中バス: 秦野駅 → ヤビツ峠(終点) 神奈中バス: 伊勢原駅 ← 大山ケーブル
地理院地図: 大山
大山の天気: 伊勢原市 , ヤビツ峠 , 大山ケーブル
レポ: 大山 , 日向薬師から大山
11月24日、秋晴れの休日を利用して、大山に登りました。できるだけ先回とは違うコースを歩こうと、ヤビツ峠からイタツミ尾根を登ることにしました。
午前8時、秦野駅に到着。ヤビツ峠行きバス停では、すでに数名の列ができていました。ヤビツ峠までの約50分間のバスは、全員が座れそうです。休日にしては乗客が少なくてラッキーと思っていたら、バスの発車時刻直前に到着する電車で、十名ほどの中高年グループがにぎやかに到着しました。すると、何と、待ち行列の最前列に入って、バスに乗り込んでしまいました。先に来て待っていた数名と同じグループのようです。気の毒に、列の後方に並んでいた人々は、立つ羽目になりました。
ヤビツ峠の空気は爽やかでした。大山への登山道に入ると、すでにほとんど散ってしまった紅葉の名残が見られます。晩秋から初冬への過渡期、ややひんやりとした空気が肺の中で血をきれいにしてくれるのを感じます。
登って行くほどに、日陰に霜柱が目立つようになりました。先行者が踏みつけてないところは、細い白い柱が真っ直ぐに伸びています。
ほどなく、左手に頭の白い富士山が現れ、元気倍増。西丹沢の山々も、常緑樹と落葉樹のツートンカラーで思い思いの模様を描いています。
大山阿夫利神社下社からの登山道と合流すると、丁目を記した石が立つようになります。早くも山頂の近いことが分ります。何だか楽すぎて、もったいないような気もします。
山頂での眺望を楽しんだら、雷ノ峰尾根コースを下ります。下り始めるとすぐに、お弁当を食べるのに良さそうな、開けた場所があります。陽ざしもぽかぽかと、暖かそう。次回はここで食べようね、と話しながら下りて行きます。
見晴台では、たくさんあるテーブルが満席でした。私たち二人に「お出でお出で」と手を振っている方がいるので、そこに座らせていただきます。おにぎりをほお張りながら、写真も撮っていただきました。大山を見上げる適所ですが、紅葉の終わった山頂は褐色になっています。
下社に向かう道では、すばらしい紅葉が見られました。特に下から見上げる逆光の紅葉は、はっとするほど美しく、役者、演出、照明などを駆使した山の芸術です。
下社に近づくほどに、都会からそのままやって来たような散歩姿の人々が増えて来ます。大体は二重の滝を見に来るようです。見るだけなら大した滝のようには思えませんが、二重社で何か願い事を祈るのかも知れません。
下社は大勢の参拝者で賑わっていました。本殿の前には長い行列ができています。幼い赤ちゃんを抱いている夫婦が多くいます。大山は霊峰と言われますが、丹沢登山の守り神かも知れないな、と思うことがあります。
下山は女坂にしました。途中、七不思議や大山寺の通り抜けが楽しみです。下り切って男坂からの道を合わせると、楽しい門前町コースです。豆腐料理の店、大きな煎餅の店など、お金と時間があればゆっくりしたいところです。
バス停に近づくと、大きな人の行列ができていました。もしかして、と思ったらやはり、バスを待つ人々の列でした。伊勢原駅行きのバスが次から次へと来ては、お腹一杯に乗客を詰め込んで出て行くと、行列はそのたびに少しずつ前に進みます。気のせいか、うんざりした顔があまり見られないのは、この人出を覚悟して大山詣でに来ている人が多いことを伺わせます。
娘とどうにかこうにか乗り込んだバス。伊勢原駅までの道の、すし詰めの車内で、ご飯粒のように立って過ごした時間は忘れられません。
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