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六国見山

円覚寺の仏殿

六国見山を背に、円覚寺の仏殿

山頂の方位盤に、「六国見山はかつて山頂から六つの国、相模・武蔵・伊豆・上総・下総・安房が望め、西には富士山、北には筑波山が眺望できたと伝えられるところです。」と書かれています。現在は樹木に隠されて、房総半島は見づらくなっています。

山麓には、見どころのある寺院が密集。箱庭のようにコンパクトな北鎌倉には、雄大な山岳とは異なった味わいが、ぎっしりと詰まっています。

地図 地理院地図: 六国見山

天気 六国見山の天気: 神奈川県鎌倉市


コース & タイム 鉄道駅 北鎌倉駅 11:51 --- 11:58 権兵衛踏切 11:58 --- 12:07 小坂小学校前 12:07 --- 12:17 大船高校バス停 12:17 --- 12:19 六国見山森林公園入口 12:19 --- 12:27 六国見山 12:38 --- 12:40 稚児墓 12:40 --- 12:44 三等三角点 12:44 --- 12:49 最初の民家 12:49 --- 12:54 明月通り登山口 12:55 --- 13:03 明月院 13:05 --- 13:13 葉祥明美術館 13:14 --- 13:21 円覚寺 14:25 --- 14:27 北鎌倉駅 鉄道駅
※歩行時間には写真撮影の時間が含まれています。
六国見山 ろっこくけんざん:標高 147m 単独  2011.03.23 全2時間36分  満足度:❀❀ ホネオレ度:未満

3月23日、三浦半島方面に所用で出かけた帰り、六国見山と円覚寺(えんがくじ)に寄ってきました。曇り空で遠望は利きませんでしたが、古都の一角、北鎌倉は春の和みがどこまでも漂っていました。

段落見出し 北鎌倉の小トンネル

計画停電で、間引かれたJR横須賀線の電車に乗るのに30分待たされました。北鎌倉駅に着くと、修学旅行生でしょうか、高校生たちの若いエネルギーに、曇った春の街が活気付いています。

駅の裏口から出て、線路を左に見ながら細い路地を進みます。ところどころの軒先に、ハクモクレンの白く、ふっくらした花がのどかです。

路地の突き当たり、大切に残してあると思われる小さな小さなトンネルを抜けると、権兵衛踏切(ごんべえふみきり)があります。ここを右折しても六国見山に行けるのですが、きょうは真っ直ぐ、北鎌倉美術館の方向に進みます。再び突き当りを右折すると、二つ目の小トンネルが見えます。ここで、下校する小学生たちがトンネルをくぐって大勢やって来たので、通過を待ってあげます。

小坂小学校前を通り過ぎたところで、右手の階段を昇って、上の広い通りに出ます。この道は比較的新しく、緩やかな坂の両側に、ややおしゃれな家並みが、ちょっとヨーロッパの町並みを連想させます。視界も明るく、北鎌倉の一角が見渡せます。

段落見出し 六国見山へ

「大船高校」バス停を通過すると、右手の路地の奥に「六国見山森林公園」の入口が見えてきます。六国見山は、円覚寺や大船高校にとっては裏山のようなもの。公園入口に、六国見山まで350mと書かれています。

公園の石段を昇って行くと、背後に大船方面の町並みが望めます。白く、ひと際目立つ「大船観音。」木の枝や電線が多くて、撮影には向きませんが、眺めるのには十分です。

公園のきれいに整備された道を8分ほど歩くと、もう頂上。山登りというにはあっけないのですが、あたりの混合樹林は、手付かずの自然の姿を比較的よく保っているといわれます。もし晴れて空気が澄んでいれば、山頂からの眺望が優れているのですが、あいにくの曇り空。伊豆、武蔵、相模の三国しか見えません。富士山頂が見えれば、駿河と甲斐を加えようと思っていたのですが、残念、きょうは三国見山に終わりました。

段落見出し 明月院通りへ

海に向かって左手に下ると、「稚児墓」があります。傍らの木に箒が吊るしてあるので、だれでも手軽に掃除できそう。そのまま進んで明月院方面に下るコースは、先ほど登って来た道とは打って変った、自然の豊かな登山道です。倒木も片付けてありません。途中に三等三角点がありますが、ここでウグイスが一回だけ鳴いてくれました。ありがとう。

民家のわきに飛び出すと、もう山道は終わりです。少し下ってT字路を右折し、ヘアピンカーブを回った箇所から、人がひとり歩くのにちょうど良い幅の狭い道に降ります。秘密の抜け道のようなこの小道は、狭くて、急で、見通しも利かず、ちょっと童心に帰って楽しく歩けます。舗装されているので、雨の日も大丈夫でしょう。

小道はやがて下の方でコンクリートの階段に変わり、明月院通りという車道に出ます。この出合には手書きで「左に曲る→六国見山入口」と書かれた木の板が竹に縛り付けられています。とても小さいのですが、見落とさなければ、逆コースで六国見山に登るときの目印になるでしょう。

段落見出し 円覚寺を拝観

さて、明月院通りを右に下って行けば、20分ほどで北鎌倉駅に行けます。でも、ここは道草を食いながらゆっくりと歩きたい道。水曜日のきょうは、途中の茶店、食事処など、軒並み定休日です。明月院も、アジサイの咲かないこの季節は静寂そのもの。流れ出る春の色を濃くした明月院川の上に、年月を感じさせる石橋が家々に通じています。この道はもっと長くてもいいのに、などと思うまもなく横須賀線の線路わきに出てしまいます。

円覚寺は、通常300円の拝観料が無料でした。単独のカメラマンが数人いるものの、一般拝観者は極めて少なく、広い境内がいっそう広々と見えます。国宝「洪鐘」(おおがね)下の石段わきで、リスたちが木の実を食べています。「大方丈」の裏の庭園では、カラスがバシャバシャと行水中。「虎頭岩」を配した妙香池のほとりにはハクセキレイがいてカメラを向けましたが、一ときも静止してくれません。

ここまで来たのだからと、境内の最奥部にある「黄梅院」(おうばいいん)まで足を延ばし、春の花を見ます。ツバキ、ウメ、ボケ、ミツマタなど、賑やか過ぎもせず、寂し過ぎもせず、ほどほどに咲いて、落ち着いた春がそこにありました。

段落見出し 北鎌倉駅へ

円覚寺には1時間以上もいてしまいました。小雨の降りそうだった空が、いつしか少し明るくなっています。円覚寺を出ると、そのまま踏切を渡り、北鎌倉駅の表口に回って、楽々ゴールインです。

木の葉ライン

↓ 紙芝居

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