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塔ノ岳霧氷ハイク 2019

2019年2月16日(土) 2月15日、横浜市に雪が降った。おそらく今季最後の降雪だろう。秦野市の天気予報を見ると、16日未明の最大湿度は84%。上空1500mの最低気温はマイナス1℃。霧氷のできる条件が整った。塔ノ岳にGo! 16日は暖かい日になるようなので、できるだけ早く登頂したい。小田急町田駅始発5時5分の電車に乗るため、自宅から自転車で町田駅に向かった。ところが暗い中、道を間違えて、大幅のロスタイム。モーターも変速器もないママチャリを飛ばし過ぎて、脚がクタクタに疲れたが、電車には間に合った。渋沢駅では、折りよく北口に停まっていたタクシーに乗る。大倉バス停まで、1,360円と、思いのほか安かった。

登り始めたら、足がひどく重かった。腿の筋肉に大きな疲労感がある。きょうの登山は無理かもしれない。でもせっかくここまで来たので、行けるところまで行って見よう。駒止茶屋上の休憩所から塔ノ岳を望むと、白い霧氷が見えた。脚は激しく疲れていたが、気分は大いに高揚。一本松付近では、美しい富士山にも励まされる。いつの間にか、ズボンに赤いダニ1匹が着いていた。堀山の家の上方で、下って来た人から「きょうの山頂は霧氷がバッチリですよ!」と励まされた。重い足を強引に引き上げて登り続ける。花立階段は何度も休みながら登った。相模湾は真っ白。伊豆も箱根も霞んでいる。花立に至り、樹木に全く霧氷がないのを見て、気落ちする。もはや脚は、登ることを拒否する寸前だ。馬の背で無数の霧氷が地面に散り落ちているのを見る。金冷シを過ぎても、霧氷は樹木には無く、地面だけが花盛りだった。もう1時間早く大倉を発つべきだった!と悔やむ。

塔ノ岳山頂付近には、霧氷の残り花が見られた。丹沢山、蛭ヶ岳方面を見やると、木々に霧氷が見られる。せめて日高まで行って見よう。これより先、大した急登はない。塔ノ岳北面にあるシロヤシオの群生地には霧氷が残っていた。日高、竜ヶ馬場、丹沢山と続く笹原。その西斜面の木々に、白い霧氷が美しい。青空のないことだけが、残念と言えば残念だ。日高に何とか到着。ここで脚を休めるために大休止。霧氷を眺めながら昼食にした。富士山が墨絵のように美しい。日の当たっている蛭ヶ岳・不動ノ峰などでは、霧氷がきれいだろうなあ、と想像する。

復路、塔ノ岳北面の登り返しが厳しかった。シロヤシオ群生地で休憩を余儀なくされる。ツツジと霧氷は相性が良いのか、きれいな霧氷が、未だ落ちずにびっしりと枝や幹に残っていた。しばらくしたら、空が青みを帯びて来た。もしや、天候が回復するか? 見上げていると、ますます空の青が濃くなってきた。これで日が差せば、どんなに美しいことか! すると、ついに明るい太陽が現れ、力強い陽ざしが霧氷をキラキラと輝かせた。まるで夢を見ているようだ。満開の梅林に似ている。すると、その陽光が合図でもあったかのように、霧氷が一斉にバサバサと落ち始めた。まるで花吹雪のよう。夢中で撮影する。レンズにも氷華の花弁が当たった。この華麗なショーは、わずか5分ほどで終わった。霧氷が散り落ちてしまったのだ。しかし、予想もしなかった感動的な5分間だった。

塔ノ岳山頂に戻ると、富士山が頭の天辺だけを見せていた。多くのハイカーが青空の下で休んでいる。きょうは素晴らしい日になった。下山で使う筋肉に、疲労感はなかった。下山路の泥濘は萱場平まで。それより下の道は乾いていた。大倉まで無事に下山でき、感謝しつつ、バスに乗り込んだ。

渋沢駅 5:50 ==(Taxi)== 5:58 大倉バス停 6:08 --- 6:24 丹沢ベース 6:24 --- 6:33 観音茶屋 6:33 --- 6:52 見晴茶屋 6:54 --- 7:11 一本松 7:11 --- 7:29 駒止茶屋 7:30 --- 7:50 堀山の家 7:54 --- 8:13 萱場平 8:17 --- 8:41 花立山荘 8:44 --- 8:57 金冷シ 8:57 --- 9:20 塔ノ岳 9:29 --- 10:03 日高(昼食)10:25 --- 10:54 シロヤシオ群生地 11:24 --- 11:26 塔ノ岳 11:51 --- 12:06 金冷シ 12:06 --- 12:21 花立山荘 12:28 --- 12:44 萱場平 12:45 --- 12:59 堀山の家 13:04 --- 13:26 駒止茶屋 13:26 --- 13:38 一本松 13:38 --- 13:51 見晴茶屋 13:51 --- 14:09 観音茶屋 14:09 --- 14:17 丹沢ベース 14:18 --- 14:36 大倉バス停 14:38 == 14:52 渋沢駅 全8時間28分 単独
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