高川山と九鬼山とは、それぞれ大月市の「秀麗富嶽十二景」の十一番と十番に選ばれていて、富士山を眺める好展望台です。
現在工事中のリニア実験線が、二つの山をずばっと貫いています。
JR初狩駅下車 JR大月駅 ← 富士急行線田野倉駅
地理院地図: 高川山
高川山・九鬼山の天気: 大月市 , 都留市
レポ: 猿橋から九鬼山
好天に恵まれた4月30日、中央本線沿線の高川山と九鬼山とに登りました。いずれも大月市の「秀麗富嶽十二景」に選ばれた山です。この二つの山は連嶺ではありませんが、低い山なので一日で無理なく両方に登ることができます。
朝、7時27分、まず初狩駅で下車して高川山に向かいました。男坂コース、女坂コース、沢コースとありますが、私は水の流れる音が好きなので沢コースを取りました。GWとはいえ平日なので、他の登山者にはほとんど出会いません。高川山頂では犬だけが待っていました。ビッキーという名だそうです。
山頂からの眺望は、富士山を筆頭に360度すばらしいパノラマです。思わず「おお〜!」と声が出ました。弁当を食べながら、方位盤に刻まれた山の図と照らし合わせて、今まで登った山々を見つけることができました。
下山は、シラノサワコースを取りました。山頂直下に小さな岩場があります。所々で桜やツツジやヤマブキなど日本の色を楽しみながら下って行きました。里に入るとチューリップや芝桜など、こちらも春の色がいっぱいです。もっと長く楽しみたいと思いながらも、あっという間に禾生(かせい)駅に到着。11時20分でした。ここでデジカメの電池が切れたので、コンビニに行って、単三電池を買います。
電池を入れ替えて、九鬼山の愛宕神社コース登山口に向かって歩きます。駒橋発電所へ続く水路があります。この水路にかかるレンガ造りの橋は、童謡の挿絵のような、何とも春らしい風景。どこからか「どじょっこ、ふなっこ」の歌が浮かんできます。
九鬼山の登山コースは、山々の眺望だけでなく、下方の富士急線やリニア実験線などを見下ろしながら楽しく歩けます。登山路の脇にチゴユリやイカリソウが咲いていて、足取りを軽くしてくれました。山頂に近づいた頃、傾斜が急になりましたが、長くはありませんでした。滑らないように、注意だけは必要です。
九鬼山頂からは、扇山、百倉山が目の前に望めました。少し奥には雁ケ腹摺山、黒岳、ハマイバ、滝子山、お坊山と続く峰々がずらりと並んでいます。三頭山ほか奥多摩の山々もくっきりと見えました。
九鬼山頂からは富士山が見えなかったので、天狗岩に行って見ました。登山道から1分ほど歩いただけで、都留市方面と富士山のすばらしい景観を楽しめる岩の上に立ちました。このとき肉眼には見えた富士山が、写真ではまっ白に飛んでいたのが残念です。
下りは池の山コースを取り、最短距離で田野倉駅に向かいました。明るい尾根道から、桂川と富士急線沿線の、のどかな景観を楽しみます。平地に降りると、線路と水路と道路とが並走する道になりました。三つの「路」のいずれも、箱庭のパーツのようにこじんまりとしています。15時32分、十分な余力を残して田野倉駅に到着。駅舎は藤色のパステルカラーです。出札窓口でJRとの連絡切符を買い、ほどよく旧式な電車に乗って大月に向かいました。
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